はじめまして、ピロ船長といいます。廃棄物業に携わってるサラリーマンです。10年以上の経験と知識で、わかりやすく廃棄物のことを解説していきます。
さて、これからゴミについて解説していきますが、ゴミって大きく分類すると家庭から出る一般廃棄物と事業所から出る産業廃棄物があるのをご存知ですか?
今回は何故、一般廃棄物と産業廃棄物が区分されたのかを解説していきます。
一般廃棄物と産業廃棄物の定義
まず、一般廃棄物と産業廃棄物それぞれの定義ですが、一般廃棄物の定義は産業廃棄物ではない廃棄物を一般廃棄物と呼びます。産業廃棄物は事業活動を伴って生じた20種類の廃棄物を産業廃棄物と呼びます。
産業廃棄物20種類
- 燃えがら
- 汚泥
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 廃プラスチック類
- ゴムくず
- 金属くず
- ガラス・コンクリートくず及び陶磁器くず
- 鉱さい
- がれき類
- ばいじん
- 紙くず
- 木くず
- 繊維くず
- 動植物性残さ
- 動物固形不要物
- 動物のふん尿
- 動物の死体
- 汚泥のコンクリート固形化物など、1~19の産業廃棄物を処分するために処理したもので、1~19に該当しないもの
ごみに種類があるなんて分かりにくいですよね。そもそも産業廃棄物が分からないと一般廃棄物も分かんないし、産業廃棄物も定義だけでは分かりにくいですね。
なので、歴史をたどっていく方がわかりやすいと思いますので歴史をたどりながら解説していきます。
清掃法の制定

戦後の日本では、都市への人口集中により生活ごみが増え、自治体と住民のごみへの認識の甘さや、まだ自動車などが少なく焼却せずに埋め立てたりしハエや蚊が、コレラや赤痢、腸チフスなどの伝染病を拡大させたことなどによる公衆衛生上の問題が発生したことで、清掃法が制定されました。そして、その責任を自治体が有することとなりました。
※清掃法は後に廃止され廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)に改正されました。
中世ヨーロッパでは、糞尿をした後窓から路上に捨てていたりで街が糞尿だらけになっていたという話は有名ですよね。そうなると当然のことながら伝染病が発生します。ヨーロッパでペストが大流行しました。人口の1/3が死んでしまったそうです。公衆衛生がいかに大事であるかということですね。
江戸時代の日本は意外にもリサイクルが行われてました。古着や紙の再利用、屎尿の堆肥化、壊れた物は修理しして再利用をしていました。物を粗末にしない文化だったみたいですね。
高度経済成長と公害問題

1960年代頃から高度経済成長が始まり、大量生産、大量消費でごみが大量に増えました。また、工場では有害廃棄物が川や大気などに垂れ流され水俣病や四日市ぜんそく等の公害病が発生しました。
経済を重視するあまり、環境汚染が置き去りにされてきたことで関係のない住民に悲劇が生まれたことは、現在、後進国が同じ道を辿っているようにも思います。
小学生の社会の時間で勉強したかもしれませんが、日本には四大公害病と指定された病気があります。日本初の公害事件で足尾銅山鉱毒事件やPCBによるカネミ油症問題もあります。
四大公害病
- 水俣病
- 新潟水俣病
- イタイイタイ病
- 四日市ぜんそく
一般廃棄物と産業廃棄物
大量のごみ問題や不法投棄、公害問題などで、事業活動を伴うごみに関して今となっては当たり前ですが、事業主が責任もって処理をしようという流れとなりました。それが産業廃棄物となり従来の生活ごみは一般廃棄物と区分されました。
現在では、3Rなど世界的にもゴミを減らしていく取り組みがなされています。ドイツでは製造段階でゴミになるようなものを減らすための国が取り組んでいます。
焼却処理等の処理場には処理能力と言って一日に処理できるゴミの量が決まっています。
自治体の焼却処理場は、住民世帯数を賄える程度の能力しか有してません。尚、カドミウムや水銀等の有害物質や処理困難物(自治体よって違います)といわれる廃棄物の処理能力も有しません。
なので、産業廃棄物は自治体に搬入することができないのです。
まとめ
今、街や水が綺麗だし、安心して魚や野菜が食べれるのは、このような歴史を経て作られてきたのだと思います。
経済活動は非常に重要なことだと言うことは重々承知しておりますが、事業主は廃棄物に関してよく理解し適正に処理していくことを強く求めます。
これからも経済の発展と共にごみは増えていくでしょうから、ごみの問題とその解決をしていかなくてはいけません。